道州制は思想である。

奇異に聞こえるかもしれないが、私は真剣にそう信じている。 わが国は現在、世界最速の少子高齢化、人口減少、国際競争の激化といった大きな変化に直面している。小手先の政策では日本の未来に希望も安心も持てないことを、国民は知っている。

そんな状況下で政治に求められることは、困難な将来に耐えうる「国のかたち」を示すことである。道州制によって何兆円の行政コストが削減でき、GDP換算でどれだけの経済効果が得られるかを示し、夢の持てる明確な未来像を描くことである。

自民党道州制調査会は福田内閣の下で総裁直属の道州制推進本部に格上げされ、「第3次中間報告」を策定。さらに道州制を明確にマニフェストに盛り込んだ。

推進本部で議論されてきた道州制は、一政策というよりも、明治維新や戦後の体制転換に近いものである。

明治国家は廃藩置県によって、徳川270年の幕藩体制から中央集権体制への転換を果たした。そして中央集権体制は、明治期の近代化、戦後の経済復興を果たして使命を終えた。地方分権体制への転換をこうしたパラダイムシフトと呼ぶにふさわしいものにするには、いわゆる地域主権型道州制の導入が不可欠である。

究極の構造改革と言われる道州制だが、私は主に三つの側面を重要視する。政治改革、行政改革、日本人のマインド改革である
平成の大合併によって、首長、地方議員合わせて約1万7000人が職を失った。まさに行政組織の合理化のために政治家は身を捧げたのである。
一方で国会、都道府県議会はこれまで、小幅な定数削減しか行っていない。国会のあり方、さらには道州議会のあり方を国民が納得できるかたちで示さねばならない。
国の機能を外交、安全保障、社会保障政策、通商政策などに限定すると同時に、参議院のあり方や選挙制度を含めた政治改革を行う。分権に応じて議員数を削減する。現在の半数程度で機能するとみられる。
関西の府県会議員は約400人、市町村議員は3000名を超える。道州の創設やさらなる市町村の合併にともなって、人口や地域性に応じて地方議員を大幅に削減する。一方で、道州議会には協力な権限を与える。
平成の大合併で3300の市町村が1800に再編され、行政コストが年間1.8兆円削減された。さらなる市町村合併と都府県の統合、さらには国の出先機関の大部分を道州に統合させ、二重行政を解消。日本経済団体連合会は、道州制によるコスト削減効果を5兆8000億円と試算している。
自衛隊員を除く国家公務員33万人のうち21万人は、地方の出先機関に配属されている。権限、財源に加えて人間(国家公務員)の「3ゲン」を移譲するところが現在の地方分権と異なる。国家公務員の半数以上を地方公務員化し、行政の究極的な効率化を図る。
財政調整機能は基本的に道州に移譲し、地域特性に応じた補助金行政を実現する。そのためには地域経済の自立が必要だ。
道州をGDPの観点から見ると、関西はカナダと同程度、九州はオランダ、北海道はデンマークというように優に一国の経済力を誇る。経済圏を道州単位で強化しなければ、東京一極集中はいつまでも是正されず、ましてや国際競争にも太刀打ちできない。
第27次地方制度調査会は昨年、日本を10前後の道州に区割りしたうえで、司法については現在の一体性を保つという、いわゆる連邦制と一線を画した日本独自のシステムを提言した。
明治維新において、武士は髷を切り、刀を廃し、自らの身分を投げ打った。同様に今こそ政治家が血を流し、公務員が涙を流してこそ、初めて国民は懸命に汗を流してくれるのではないか。

地域主権型道州制という歴史に刻まれるべき大きな体制変換は、政策転換というような生易しいものではなく、一本筋の通った政治思想とでもいうべきものであるべきだ。近代において最も輝いた時代の日本人のマインドを取り戻すことが、道州制導入の過程によって、実現できるのではないだろうか。

政治家にとって身を捧げるに値する大義が、地方主権型道州制にはあると信ずる。

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